僕の読書は未読本を読むのが基本だったけれど、ここ数年は既読本の再読率が上がってきている。
考えてみれば、好きなものを「一度しか」という方が珍しい気がする。音楽を例にとってみても、所有しているアルバムを一度しか聴かないなんてことはありえない。それこそ僕が若い頃は、アルバムやカセットテープをすり減る(すり切れる)ほど聴いたものだ。お金がなくて新しいものを買えなかったからでもあるけど、それを手に入れた後だって好きな曲は何度も聴いた。今でもそうだ。
本も同じだ。好きな本は、ある時ふと読みたくなる。それは通読するときもあれば、一部分だけのときもあり、これも音楽を聴くのに似ている。