天気の良い日曜日。
簡単な朝食を済ませた後、コーヒーを淹れて本を開く。
先日、文庫版で待望の復刊を果たした「あめりかむら」だ。
あめりかむら
わかり合えないと切り捨てたはずの人の一生が、どうしてこんなにも胸にかなしみを溢れさせるのだろう。病再発の不安を振り切るように出た旅先の大阪で、通りすがりのやさしさに触れて気づく友への哀惜が涙を誘う表題作「あめりかむら」。下町の古本屋を兼ねた...
絶版になってしまった単行本は持っているけれど、
あめりかむら
病再発の不安を消そうと出た旅先で、体の異変に襲われた道子。その瞬間脳裏に現われたのは、あれほど嫌っていた青年の姿だったー。エリートビジネスマンへの道をまっしぐらに進み、周囲の誰からも煙たがられた友人との心の絆を描き、芥川賞候補作となった表題...
にもかかわらず復刊を待ち望んでいたほど大好きな本なので、文庫版も迷わず購入した。何度も再読を繰り返している本だけれど、コンパクトサイズを手に入れたことで、その機会はより一層増えるだろう。