残る

子供の頃、夏休みや冬休みなどの長期休みになると、妹と二人で、母方のおばあちゃんの家へ泊まりにいった。どこへ連れて行ってもらうわけじゃなく、ただ家でおばあちゃんとトランプをしたり、近所に買い物に行ったりするだけだったけど、とにかくおばあちゃんと一緒にいられるだけで満足で、たのしかった。僕も妹もおばあちゃんが大好きで、おばあちゃんも僕らを本当にかわいがってくれた。

やがて遊びに行く回数はだんだんと減り、僕が大学生の時に、おばあちゃんは亡くなった。それから30年以上が経つけれど、おばあちゃんとの思い出は今も鮮明で、妹と会うとよくその話になる。

それってすごいよね。人の心の中にずっと残ってる。僕や妹の中に、一緒にしたこと、してもらったことがはっきりと残ってる。

「誰か」の中に残ること。それは目的ではないけれど、結果として「生きる意味」や「生きた証」になっている。