ありがとう

ある本屋に行ったら、店内に「会計はセルフレジでお願いします」との文言と設置場所の案内があった。同チェーン店で有人とセルフの両方があるところは利用したことがあったのだが、セルフレジだけの店舗は初めてだったのでちょっと驚いた。きっと操作に戸惑う人もいるだろう。

幸い僕はスムーズに支払いを済ませることができたが、それでも本屋さんの会計方法としては違和感と味気なさを覚えた。せっかく実店舗で、紙の本を買っているんだもの。人に渡し、人から受け取りたい。そこに必要以上の会話を求めているわけではないし、客という立場を主張するつもりもない。セルフレジのメリットもわかる(つもり)だし、店側の都合や言い分もあるだろう。そしてセルフレジシステムを支持する利用者がたくさんいることも事実だから、それを否定はしない。

ただ、世の中から小さな「ありがとう」がなくなっていくのがさみしい。売った方も、買った方も「ありがとう」。それは声じゃなくてもいい。笑顔でも、軽い会釈でもいいのだ。ただし、人によるものであってほしい。と、僕は思うのだ。